誤差の解説


誤差の基礎

実務において「長さの誤差はどのぐらいですか。」「長さの精度はどのぐらいですか。」という言い方をします。一見して同じ内容に聞こえますが実は違います,このことをしっかり理解しておかないと誤解の元になりますので注意が必要です。

境界(筆界)復元に於いては誤差論,確率論,最小二乗法のこの三つの考え方は密接に関係しており,別々に説明出来るものではありません,これからの説明ではその内容によって重複して説明される部分があります。

「境界・筆界実務における誤差の基本」の続きを読む2018/02/07


ベクトルとスカラー*******
誤差の基礎01・一変量***
誤差の基礎02・二変量***


境界復元に使う確率分布

確率変数(正規分布になるデータ)がある区間内の全ての実数(実データ)を取り得る場合は「連続型」といいます。連続型のグラフは,横軸の確率変数が連続量なので,縦軸はその値での確率密度を表しており,区間内(横軸のある値とある値の間)を積分した面積,二変量分布では体積がその確率に相当します。一変量では釣鐘型分布の内側を100としたに指定した範囲の面積を確率と言う,二変量では範囲の体積を確率という。.
「境界・筆界実務における確率分布」の続きを読む2018/02/07
「境界・筆界実務における確率分布の種類」の続きを読む2018/02/07



求心誤差

求心誤差は正反の観測で消去出来ません。

ここでは,トータルステーション,トランシットの求心誤差が水平角に及ぼす影響の説明です。

「求心誤差」の続きを読む2018/01/22

多角測量(角度・距離の混合測量)の誤差

境界(筆界)図の作成は角度と距離の観測値から二次元の位置を計算して図面に表しています,明治の初期にされた地租改正地引絵図,地押し調査更正図の作成から現代の地籍図,法17条地図,地積測量図でも基本は同じです。

この方法を,角度と距離の混合測量といいます,アリダードを使った平板測量,トランシットと巻き尺を使った多角測量,TS(トータルステーション)を使った多角測量も基本的には同じです。

そこで意外と知られていない多角(混合)測量の計算誤差について計算してみました。一般的に行われている多角測量(以前はトラバー点測量とも言われていました。)において誤差がどのように発生して,境界点にどれだけ影響しているかを知ることによって境界(筆界)復元に役立たせたいと思います。

「(1)多角(混合)測量における誤差について」の続きを読む2016/12/10
 測角と測距の混合測量の誤差の発生メカニズムについて調べました。
 誤差の伝播についても解説しています。

(2)測量器機の性能差による誤差につい」の続きを読む2016/12/16
 厳密計算と簡易計算の差について調べました。
「(3)多角(混合)測量の計算方式による誤差について」の続きを読む2016/12/24
 測量器機の性能差による境界測量の誤差について調べました。
「(4)多角(混合)測量における相対誤差について」の続きを読む2016/12/29

 測角,測距の混合測量に於ける,境界標との相対誤差についての調査です。


標準偏差と平均二乗誤差の違い

 土地の境界測量に限定して言えば,標準偏差と平均二乗誤差の違いは何か,これは意外とハッキリしていて標準偏差はバラツキの指標です。それに対して平均二乗誤差(Root Mean Square Error)とは求める値との差を評価する指標です。データを評価するとき標準偏差と言ったり,平均二乗誤差と言ったり,中には平均二乗誤差(標準偏差)という者います,こうなると理解できない方が多いのではないでしょうか。

 そもそも「誤差」と簡単に言いますが誤差と言えば何でしょうか, 誤差と言ったり,残差と言ったり較差(こうさ)とも言います,言葉の意味を吟味して使い分けていますか,それぞれ意味が違います。


「標準偏差と平均二乗誤差の違いについて」の続きを読む2016/11/06

ベクトル図の解析

 境界復元計算するには基準とする点が必要です、その基準とする点を準拠点(計算の基点にする点)といいます。

 準拠点(計算の基点にする点)の選択(データの中から基点にする点を選ぶこと)については「準拠点選択」のファイルで説明してありますのでご覧下さい。

 ここでは選択された準拠点(計算の基点にする点)のベクトル解析について簡単に説明します。境界の位置はX00.00,Y=0.00の二次元で表示されます,いわゆる平面で表示されます,実際の境界標の位置からの方向(北を0°として右廻りの角度)と距離mで表示されます。

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